夫は、自分の都合で当たり前のように行動する。
誰かの承諾を取る必要もなく、好きなタイミングで好きなところへ出かけられる。
一方で私は、いつも家族の都合を気にかけながら動いている。
長男には障害があり、外出するときはいつも一緒が当たり前。
“私が家にいる前提”“私が長男と常に一緒にいる前提”で、日常が組み立てられているように感じる。
ちょっと近所へ買い物に出かけるにも、なかなか私一人では行かせてもらえない。長男と一緒に行くことが前提だから。
「行ってきてもいい？」
夫にも長男にもそんな一言が必要になる。
実家に介護の為に行くときも、家族の承諾が要る。
もちろん、家族を大切に思っているし、長男のことも心から大事だ。
だけど、「私だけが必ず家族中心で考えなくてはならない」という空気が
知らないうちに重荷になっているのかもしれない。
夫は休みの日には自由に動ける。
どこへ行くのも、帰りが何時になるのも、特に誰に気をつかうでもなく。
同じ家族なのに、どうしてこんなに“前提”が違うのだろう。
そんな不公平さを、ふと感じてしまう。
きっと今、私は少し疲れているんだと思う。
自分の時間を持てない日が続くと、
心の中でひっそりと積もるものが出てくる。
本当は、ほんの少しでいい。
「今日はゆっくりしてきていいよ」
そんなひと声があるだけで、気持ちはずいぶん違うのに。
無理をしているときほど、
自分の気持ちに気づかないふりをしがちだけれど、
こうして言葉にしてみると、
「ああ、休む時間が必要なんだな」と思えてくる。
今日は、ほんの少し深呼吸してみよう。
自分の気持ちをやさしく拾い上げる時間を、
自分のために作ってあげたい。
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