私には二人の息子がいます。
もうすぐ24歳の長男と、21歳の次男。
長男は次男が生まれてすぐに、発達障害と診断されました。
お腹にいるときからよく動き、生まれてからも全力で泣いて、全力で動く子。
同じ時期に生まれた子たちとは明らかに違っていました。
一方、次男は真逆。
ほとんど泣かず、にこにこしている「手のかからない子」でした。
長男にかかりきりの私のそばで、気づけば床で眠ってくれていたことも。
正直、とても助けられました。
でも、次男の小さなころの記憶は、ぽっかり抜け落ちているのです。
初めて立った日も、歩いた日も、話した日も…。
長男の危なっかしい行動を止めながら、必死で次男を守る毎日。
ゆったり子育てを楽しむ余裕なんてありませんでした。
街で仲良く手をつないで歩く親子を見かけると、ふと胸がきゅっとします。
うちは、手をつなぐと振りほどいて走り出すので、常に抱っこ。
ショッピングカートに嬉しそうに座る子を見ると、
「うちはカートから脱走しようとしていたな」と思い出します。
世の中の子育てって、なんて楽そうに見えるのだろう、と。
次男が小学校に入るまでは、本当に嵐のような日々でした。
夫は仕事漬け。休めても週に半日ほど。
だからこそ、実家の父母の助けが心強かったのです。
車を運転できない父母が、電車やバスを乗り継いで来てくれる。
病気や予防接種の時は、必ず父が一緒に病院まで付き添ってくれる。
実質、おじいちゃんがお父さん代わりのようでした。
今でも胸がいっぱいになるほど、感謝しています。
そんな日々を振り返って、私が胸を張れることはひとつ。
「二人を大きなケガなく育て上げた」こと。
これはもう、私の誇りです。
たいへんな子育てだったはずなのに、今思えば不思議とよい思い出。
一生懸命やりきったから、そう思えるのでしょうね。
ただし、もし「もう一度できる?」と聞かれたら……
迷わず「もう無理」と答えますけれど。


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