長男、大阪へ戻っていきました。

長男のこと

土曜日に迎えに行って帰ってきていた長男。
診察を終えた火曜日、予定通り大阪へ戻る日がやってきました。

いつものように、私も一緒に電車に乗って大阪駅まで付き添います。
まだ一人での長距離移動は心配で…何かあってからでは遅いですから。

最寄り駅からではなく、車で30分ほど走った駅に車を停め、そこから特急に乗ります。
追加料金はかかるけれど、長男にとっては「短時間でできるだけ刺激の少ない方法」が大切。
私ひとりの時は普通電車でのんびり帰るのに、長男と一緒のときは必ず特急にしています。

最近はネット予約を覚えたので本当に便利になりました。
それまでは、駅で特急券を買おうとすると並び席がなくなっていたり、慌ててホームに走らなければならなかったり…。
今では座りたい席を事前にポチッと予約できるので、安心感が違います。

特急が動き出すと、長男はいつも決まった音楽を流します。
小さい頃から好きだったアニメの曲。
旅立ちを思わせるその音楽に耳を傾けながら、少し切ない気持ちで出発します。

車窓から見える山や川。
大きなトラックや工事車両を見つけては嬉しそうに声をあげる長男。
お気に入りの「電車がたくさん並んでいる場所」を通り過ぎるころには、もう大阪はすぐそこです。

到着すると、方向音痴の私に代わって、長男が大阪駅を案内してくれます。
重い荷物を抱えているのに、得意げにお店を教えてくれるその顔が嬉しそうで。
私もこの時間がいつまでも続けばいいのに…と心の中で思ってしまいます。

けれど、田舎に帰る私にはちょうどいい電車が1時間に1本。
「そろそろ時間なの」と切り上げなくてはなりません。

これまでは私が長男を見送ってきましたが、今回は「寄りたいところがある」とのことで、長男の方が私を見送ってくれました。
お互い、別れ際はやっぱり胸が詰まってしまいます。
見えなくなるまで振り返り、手を振って…。

毎日朝晩電話もしているし、また一か月後には会える。
それでもやっぱり別れはちょっと切ないもの。

「次も元気で会えますように」
そう願いながら、一人で帰路につきました。

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