一年ほど前のことです。
発達障害があり勉強があまり好きではない長男が、高卒認定試験を受けました。
その理由は二つ。
専門学校に進むため。
そして「中卒」という肩書きをどうしても変えたかったから。
試験に向けて、配慮をお願いする手続きをしました。
主治医の先生に診断書を書いていただき、申請書にも長男の特性を記しました。
・慣れない環境に強く不安や緊張を感じること
・光や音に敏感なこと
・じっとしていることが難しいこと
希望したのは
・少人数の部屋での受験
・試験室の入口まで付添者の同伴
・座席は後方で廊下側に
ということでした。
実際には個室で一人で受験できるようにしていただき、本当に助かりました。
試験は二日間で八科目。
特に二日目のお昼休み、緊張と不安で大声をあげてしまったときは、心臓がぎゅっと縮む思いでした。
「ここまで頑張ったのに…」
そう思いながら、なんとか落ち着けるよう必死でした。
けれど、食事をして少しずつ気持ちを取り戻し、最後までやりきることができました。
結果は――全科目合格。そして高卒認定試験、合格!
一度で合格できたことは、長男にとって大きな自信になったと思います。
配慮していただいたことが大きな支えとなり、そして何より長男自身の努力が実を結びました。
何度もくじけそうになりながら、それでも歩みを止めなかった長男を、私は心から誇りに思います。
これからの人生を、自信を胸に進んでいってほしい。
母として、そう願っています。


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