母が二度目の入退院をした頃、できることが随分減っていきました。
歩行器でなんとかトイレに行けていたのに。
今は立ち上がることもむずかしくなり、寝返りさえ打てません。
要介護度も、2から4、そして5へ。
あっという間でした。
一番大変だったのは、寝ている母の体勢を変えること。
車椅子に移すこと。
力の抜けた体は思っている以上に重たく、動かすのは本当に難しいのです。
私も以前腰椎の骨折をしていて、まだ痛みが残っています。
父も腰を痛めて通院中。
それでも母を前にすると「無理しないで」は通用せず、つい無理を重ねてしまいました。
でも、誰も「こうすると楽になりますよ」とは教えてくれないんですよね。
本屋や図書館で調べても、どうもしっくりこない。
そんな時に見つけたのが「キャリカレ」の在宅介護インストラクター講座でした。
「これだ」と思って、すぐに申し込みました。
届いた教材の中で、特に役立ったのはDVD。
図では分かりにくい動作も、映像だと「あ、こうやるんだ」と腑に落ちました。
知りたかった介助のコツが、そこにありました。
母の介護を少しでも楽にしたい。
そんな思いで始めましたが、せっかくなら資格も取ろうとがんばってみました。
4か月のカリキュラムを、2か月足らずで修了。
無事、資格も取得できました。
実際に母に試してみると、前よりずっと体が楽に。
「ありがとう」
「上手になったね」
母の言葉が嬉しくて、心がほどけました。
これからも父と力を合わせて。
母が少しでも安心できるように、そっと寄り添っていきたいと思います。
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